hirunireの庭

日記、詩(のようなもの)。

2023-01-01から1年間の記事一覧

いまガザで起こっていることはわたしがいくら考えようとも理解することのできない深刻さであると思う、或いはつらいと思う前にいのちが奪われてしまう。そんなに簡単に人が死んでいく姿を見ていながら殺戮が実行されてしまうことを思えば人間が残すことがで…

decaying

留めておきたい感情が誰の言葉にも当てはまらなかったら流れる日月だけが平等に記憶を腐らせることになっている。細胞が、葉脈が、まるっきり入れ替わる頃には私はひとつの葉となって風の中を舞うだろう。塵と等しくなったというひとつの事実に香りづけをし…

10/18

津野米咲さんがわたしの世界から席を外して3年が経った。わたしは赤い公園の熱心なフォロワーではなかったけれど、今年2回失恋してから赤い公園の音楽に救われている。文字にすると淡々とした事実だけれど、わたしは簡単に人を好きにならないから結構来るも…

千日紅

季節は信号じゃないところがおもしろいって思う。いつまでも眺めていたい斜陽の、寒々とした横顔のこと。身体を冷やさないということは温めることではないということ。この世にたらこスパゲッティがあって良かったという雑感。 しばらく会わないと顔も声も忘…

重陽の節句

秋になって暑さのことなど頭からすっかり抜け落ちて、誤魔化しの効かない現実がこちらに向かって歩いてきた。すこし涼しくなっただけなのに、今まで蓋をしていた事実が自力で起き上がり、こちらは寂しくなったり涙があふれたりして忙しい。はじめて秋が苦手…

われわれは、たやすく歓び絶望する

翌朝には、絶望するより先ず先に飛び込んでくる朝陽に世界は絶望するより美しいと、どうせ悟るのに訳もなく涙が出るのは、まだわたしがなにも知らないってことなのだろうか? 朝を諦めない人になる、その長い夜に耐えられるだけの鈍さを今では愛おしいと思う…

ピルとソフィスト

いまはピルの休薬期間で辛かったので仕事を休んだ。いつまで何と何の調味料がかけ合わさっているのかもわからないごはんを3食食べその日を繋いでいくのだろうと思った。味覚の解像度が下がってぼやけたまま、このまま一生この仕事がつづくの?って思った。泣…

素直になることは柔らかいところが剥き出しになることと同じだから本当に僅かな摩擦で痛い

悩みながら生きていくことってそんなに許されないことなのかなってりゅうちぇるのニュースをみて悲しくなった。人の前に出るからといって人生まで完璧になんてしなくていい。求められた役割を果たさなくても生きているというそれだけでひとは、充分うつくし…

日記

6/10 昨日行ったライブの高揚感がさめないままにホテルのベッドの中でミツメを聴いていた。大学2年生だった2016年の一番音楽を聴いていた時期にミツメを知った。当時はサブスクが日本に入ってきたばかりで、バンドをやっている知り合い以外に契約している人…

キッチンに立つ

この前、友人宅のキッチンをかりて久しぶりに料理をしたら、なんだか自分の作ったごはんの味以上に自分で作ったという事実が心地良くて、次の日にフライパンと包丁を買いに行った。職務上あまり料理ができない環境に住んでいるけれど、規範の中での自由の縁…

春永に

住み慣れた町を離れて、なんとか一週間が経つ。職場の規則が厳しくて、なかなか眠れない日が続いていた。生まれてから初めてのフルタイムの仕事だから、と頑張ろうとする気持ちもあるが、もうわたしは無理はできない身なのだということを毎晩服薬する度に否…

ドミノ倒しの様にあっという間に雪が解けて、霞んだ緑が起き上がる。風が起れば舞う砂嵐に背中を押され、焦らされる。泥水を避けて歩く。つい最近まで薄氷に覆われていたそれらが全て最初から何もなかったかのように干上がっていく。北の春には桜はない。わ…

今日は元旦でただの日曜

生温かい夢を見させてくれる音楽にいつまでも浸っていたい。記憶のなかの人々は、雑踏の中にいて此方を見ている。わたしも誰かの記憶にいるのかちゃんと不安になる。でもきっと居る。だって居たことには代わりはないから。Alright。極めて個人的な感情を抱く…