hirunireの庭

日記、詩(のようなもの)。

ドミノ倒しの様にあっという間に雪が解けて、霞んだ緑が起き上がる。風が起れば舞う砂嵐に背中を押され、焦らされる。泥水を避けて歩く。つい最近まで薄氷に覆われていたそれらが全て最初から何もなかったかのように干上がっていく。北の春には桜はない。わずかな変化が日常の不便を冬に置き去って、雪解けの水がものすごい速さで小川を流れていく。とても着いてはいけない速さで。春は、ただ春だからとその訪れにすべて自分が肯定されるような気がする。陽が長くなったからかな。

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