2022-01-30 無題(2020.2) 地下鉄へとつづく階段を下りてゆくとき海の底へ潜っている感覚がよみがえる潜水艦には ひとりぶんだけの席が用意されていてわたしは空のペッドボトルを、口に咥えて左右対称の形をした天井を見上げる苦しさは生きている証拠だから安心するきょうもちゃんと苦しい目覚まし時計だ無機質な電子音が鳴るもとめていたのは羊水に包まれていたときの記憶